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間接ビリルビン  

indirect bilirubin


基準値

0.10.8mg/dL(アルカリアゾビリルビン法)

00.8mg/dL(酵素法、比色法)


 [検査データの読み方]

軽度増加 0.95mg/dL

[しばしばあるいは時に認める病気]溶血性黄疸、新生児黄疸、Gilbert症候群、Crigler-Najjar症候群U型、シャント高ビリルビン血症、心不全、Lucey-Driscoll症候群


T-Bilが3.5mg/dLの時の眼球結膜黄疸の色調
中等度増加 520mg/dL [しばしばあるいは時に認める病気]Crigler-Najjar症候群U型、新生児黄疸
高度増加 20mg/dL以上

[しばしばあるいは時に認める病気]Crigler-Najjar症候群T型 


[どうして異常値が出たのだろう?]溶血性黄疸:赤血球が崩壊して生じる黄疸であり、肝臓病とは異なります。

ビリルビンはヘム蛋白が処理されて生成される物質であります。体内で産生されたビリルビンは非抱合型ビリルビンとして肝臓に運ばれた後、uridine diphosphate glucuronyl transferase(UDPGT)の作用により抱合型ビリルビンに変化します。この非抱合型ビリルビンが間接ビリルビンにおおむね相当します。

間接ビリルビンの増加は、
(1)体内での生成過剰、
(2)肝臓での抱合異常
により出現します。

体内での生成過剰を起こすものとして溶血性貧血やシャント高ビリルビン血症があります。シャント高ビリルビン血症は、骨髄における無効造血の亢進に由来しますことが多い。肝臓での抱合異常は体質性黄疸で認められます。Gilbert症候群、Crigler-Najjar症候群U型はUDPGT活性の低下により出現している病気であり、Crigler-Najjar症候群T型はUDPGT活性の欠損により出現します。Lucey-Driscoll症候群は妊婦血中や母乳中に含まれるUDPGT抑制物質による黄疸であります。

 非抱合型ビリルビンは脂溶性であり、尿中には出現しません尿が褐色調になるのは直接ビリルビンの上昇時です。

[ワンポイントアドバイス]

(1)長時間の絶食、感染、外傷、低栄養状態にて増加します。
(2)新生児では高値を示します。



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