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尿糖  
urine sugar、urine glucose


基準値
・定性:陰性(感度0.1g/dL未満)
・定量:0.029〜0.257g/日

[検査データの読み方]

定性 1+〜4+(0.1〜2g/dL)(増加)
定量 0.5〜1g/日以上(増加)

[しばしば認める病気]糖尿病、胃切後、甲状腺機能亢進症 
[時に認める病気]尿細管障害(腎性糖尿、Fanconi症候群、重金属中毒、慢性腎不全など)、妊娠、生後10〜14日以内 
[どうするか]血糖値HbA1c、フルクトサミンの測定により糖尿病の評価、腎障害の精査



[どうして異常値が出たのだろう?]:
糖尿病かもしれないね。血糖値が高いようなら、ブドウ糖負荷試験を実施することがあります。

 [ブドウ糖負荷試験]
  75gのブドウ糖を飲んでいただき、負荷前と負荷後30分、60分、120分の血糖値と
  尿糖値を測定します。負荷前と負荷後30分にはインスリン量も測定します。
    血糖値(mg/dl) 結果の解釈
正常型 空腹時血糖値 110未満 両者を満たすもの
正常型とする
負荷後120分
血糖値
140未満
糖尿病型 空腹時血糖値 126以上 いずれか満たすもの
を糖尿病型とする
負荷後120分
血糖値
200以上
  * 正常型にも糖尿病型にも属さないものを境界型とする。

高血糖を伴う尿糖陽性となる病態では糖尿病が最も大事。

しかし、そのほかにも心筋梗塞、膵炎、膵癌、甲状腺機能亢進症、Cushing症候群、褐色細胞腫、低K血症などさまざまな病態でも高血糖、尿糖陽性となる。

これらの鑑別診断を行う。


1)糖吸収閾値の存在を知る
健常者では糸球体で濾過された糖は尿細管で再吸収されるため尿糖は陰性である。血糖値が160〜180mg/dL以上で濾過された糖の量が尿細管での再吸収閾値を超えるため尿に糖が出現する。

2)糖吸収閾値の低下が起きる事を知る
高血糖がなくても尿細管での糖の再吸収が低下した場合にも尿糖は陽性となる。

高血糖を伴わない尿糖陽性となる病態には、尿細管障害(腎性糖尿、Fanconi症候群、重金属による腎障害など)、妊娠、生後10〜14日以内などがある。糖尿病で薬物療法を行った直後にも尿糖陽性で血糖が正常ということもありうる。腎性尿糖は真の糖尿病になりやすいとされている。



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